MG ターンX レビュー
月のマウンテンサイクルから発掘されたMS。左右非対称で継ぎ接ぎだらけのシルエットは、過去の時代から補修を繰り返しているためであり、もはやオリジナルの原型を留めているかどうかすら不明。遥か昔に太陽系外に移住したニュータイプが開発した機体であるとされ、何らかの理由により地球圏に漂着。この機体のデータを基に開発されたのが∀ガンダムで「お兄さん」と呼ばれる所以。
『∀ガンダム』のラスボス、インパクト抜群の機体ギミック、ギンガナム御大将のキャラ、という知名度のわりに商品化の機会は少なく、放送当時の1/144とROBOT魂くらいしかありませんでした。まぁ左右非対称で反転できるパーツが少なく、バリエ展開もできないという、ひたすら商品化に不向きな機体だからなんですが。
放送当時から「ギミックを再現できる1/100キット」を望む声はありましたが、劇場版、∀のMG化、放送10周年、と節目節目でスルーされ続け、もはや絶望的と思えた15周年でついにMG化。まさに我が世の春が来た。HGCCも出たしブルーレイBOX出るし今年は∀が熱い、のか!? とりあえずGレコ始まる前に富野成分を補充するのもいいかもしんない。
あとインスト解説で、放送当時に断片的に示されていた設定などが整理がされており興味深いです。黒歴史の時間軸では最終的に∀が位置し、SEED、00、AGEなど今後制作されるであろうガンダム作品は全て包括される(ビルドファイターズは除く)など。
▼正面。ターンXといえば左右非対称。
▼背面。ウェポンプラットフォーム「キャラパス」(通称:甲羅)を装備。
▼キャラパスを外した状態。肩やフトモモの裏には∀と同じスラスターベーン。
▼バストアップ。頭部のスリット、胸部の十字傷、肩、右腕など隙間にあたる部分がクリアパーツになっており、質感に変化がでています。
▼単独機動が可能な頭部コクピットユニットである「ターンXトップ」
眼にはツインアイのモールドも入っています。ツインアイ状態のシールも付属。
▼コクピットハッチは開閉。中にはギム・ギンガナム御大将が鎮座なされております。
▼∀との似た形のビームライフル。
▼実体弾を発射するバズーカ。立膝ポーズも可能。
▼オプションでキャラパスにミサイルランチャーとビームガンを取り付け可能。
▼ビームガンとミサイルランチャー。
▼右腕は武器の複合ユニットになっており、先端部は3連装ビーム投射システム。砲口部はクリアパーツ。
▼掌が展開。関節部を引き出して開きます。
これがシャイニングフィンガーというものか。
▼高出力のエネルギーをIフィールドで形成して発射する「溶断破砕マニュピレーター」
光って唸るやつとの関連性は不明。ギンガナム御大将が勘違いしただけかもしれない。
「地球人になぁ、∀の復元など、出来るわきゃねぇだろぉーーーー!!」
「そんなにディアナが好きかーーーーー!!」
▼エフェクトパーツが付属。
他にもワイヤークローやビームサーベルが出たりしますが、それはオミット。
▼ディスプレイスタンドが付属。
▼これを使う事によって分離状態が再現可能。
設定通りに分離し、ヒジ関節部もちゃんと閉じます。
▼肩アーマーや変形した脚部にも火器が内装されており、相手を包囲して集中砲火を加えるオールレンジ攻撃「ブラディ・シージ」
いわゆるサイコミュ的なものが搭載されているらしいが、御大将はニュータイプでも強化人間でもないため、どういう原理で動いているかは不明。
▼「お主の生体反応のデータを取りつつ、神の世界への引導を渡してやろう!」
▼さらに∀に取り付いて月光蝶のデータを引き出した時の状態も再現可能。
わざわざ腰ブロックが変形します。
▼ブラザーである∀ガンダムと並べてみる。サイズは一回りほど大きいです。
▼このターンX凄いよ!
いやマジ凄い。形状は文句なしで。全身に貼り廻ったミードモールドの再現度。シンプルな配色にワンポイントで入るクリアパーツの質感。完全再現された分離ギミック。そのギミックに干渉せずしっかり動く可動。非の打ち所がない完璧なターンXです。素晴らしい。
ポリキャップレスだし、形状が異質過ぎて今までのガンプラとは構造がまるで異なるため組んでて非常に楽しかったです。
こと「ターンXの立体物」において、これ以上のブツは恐らく出てこないと断言できましょう。いやメタルビルドでもない限り。
MG 1/100 Concept-X6-1-2 ターンエックス (ターンエーガンダム)
- 出版社/メーカー: バンダイ
- 発売日: 2014/06/14
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